blog武藤文雄のサッカー講釈

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■ 4度目のカルロス・ビアンキ

 コパ・リベルタドーレス決勝。サントス対ボカ。考えてみれば、20世紀後半のサッカー界を彩った2人の神の出身チーム同士の戦いではないか。もっとも、私からするとディエゴ(サントスの若きエースではなく、私と同年の神の方です)のチームと言うと、アルヘンチノスの方が印象が強いが。まあ、ディエゴご本人は、どうやら餓鬼の頃から、ボカのサポータだったらしい(今でもそうらしいな)からいいか。

 さて決勝第2戦。サントスがボカを攻めあぐみながら時計が淡々と進む試合となった。勝負は第1戦で2点差になった時点でついていたのだ。若いタレントを軸にしたサントスの攻撃では、守りを固めたボカを破るのは困難だった。サントスは立ち上がりから、オープンから攻めようとする狙いはあるのだが、オープンに開いた選手は、ボカのサイドバックに前を切られ魅入られたように中に切れ込んでしまう。結果、気がつくとペナルティエリアの幅での攻め込みとなり、最後は人海戦術の壁を破れない。さらにボカのフラットな最終ラインは、基本的な位置取りをペナルティエリアやや後方に置いているのだが、このラインが深過ぎず浅過ぎず絶妙。サントスのDFラインとGKの間を狙うパスが、どうしても通らない。そして20分過ぎには逆襲から、これぞアルゼンチンと言う形容し難い美しいワンツーで早くもとどめを刺されてしまった。85分のデルガドの40mシュートと言う、オマケも見事だったけど。
 この純白の南米の名門の苦闘を見ながら、ボカが3年前の国立で、純白の欧州の巨人相手に守り切った試合を思い出した。あの試合を率いたのも、カルロス・ビアンキ。思えば、ビアンキ氏がトヨタカップに登場する(今年もあるんだよね)のは、4回目。94年のベレスでチラベルトと共に、ミランを葬り去ったのが皮切りだった。毎回、毎回、守備の芸術を見せるチームを率いての来日。
 非常に乱暴な自己的分類だが、アルゼンチンの監督は、変化と勇気あふれる攻撃的な芸術を好むタイプと、慎重で陰険極まりない守備的な芸術を好むタイプに二分される。メノッティ氏、ジュディカ氏(あの85年のアルヘンチノス!)、ビエルサ氏は前者。ビラルド氏、ベイラ氏(86年リーベル)、そしてビアンキ氏が後者だ。私は、前者の美しい攻撃的サッカーが大好きなのだが、一方で後者の陰険極まりないサッカーも結構好きなんだよね。

 私の大好きなエメルソン・レオン氏についても、無数に講釈を垂れたい事があるのだが、今日はレオンの日ではなかったので、ビアンキだけ。

 と言う事で、トヨタカップ。マルディニは、ビアンキ氏に9年前の復讐を果たせるだろうか。さらに、我らがキャプテンがマルディニのチームメートになっており、かつ私がチケットを無事入手できれば、それは最高のエンタティンメントとなる。

投稿時間 2003年07月04日
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