blog武藤文雄のサッカー講釈

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■ 平田GSの失言

 日本協会の平田GSが、昨日のU22日韓戦後に、「チームにやる気がなかったのが不愉快」と言う趣旨のコメントを残したと報道があった。もし、この発言が事実だとしたら、これは大変な失言である。平田氏には猛省を促したい。

 平田氏は、昨年官僚界から日本サッカー協会に転身した。長らく、日本協会いや日本サッカー界の課題と言われた、対外折衝の権威として期待される人材である。しかし、残念ながら今年のマッチメークに関しては不手際が散見された。そのため、氏の手腕については、早くも疑問の声が多数上がっている。けれども結論を出すのは時期尚早と言うものだろう。戦争やSARSなど、想定外のトラブルに見舞われたのも事実だからだ。氏には、是非今後、期待されている手腕を見せて欲しいと思う。したがって、私は氏の本業の不手際を今問おうとは思わない。

 しかし、今回の発言はいけない。何故ならば、日本協会の事務方の幹部、言い換えると権力者(平田氏)が、現場に対して干渉を行った事である。「出来の悪い試合に不快感を寄せたくらいでオーバな」と思われる方もいるかもしれない。そうだろうか。
 今後、日本協会には平田氏のように、「サッカーの現場の外」で実績を上げた人材が大量に流入してくるだろう。具体的にはJのチームの経営に手腕を発揮した人材(言い換えれば商才に飛んだ人たち)が、協会で活躍する例が期待される。平田氏を含め、これは非常に結構な事だと思う。しかし、だからこそ、そのような事務方の方々には、自らを律し現場に不用意な発言をされては困るのだ。
 何故ならば、サッカーの主役は現場にあり、そこは「現場で鍛錬された人々−自らの能力を極めた選手なりコーチ達−」の世界であるはずだ。もし、事務方の干渉が現場に及べば、サッカーの現場で鍛錬を積んでいない商人が、サッカーの現場を左右する事になってしまう。だから、今回の平田氏の発言は極めてまずい発言だと思うのだ。
 その当たり前の事が守られなくなった競技が、プロ野球の首都圏の人気球団でありアイスホッケーである。川淵会長にしても、彼は過去日本代表選手であり、JSLのトップクラスのチームの監督を勤めた事もあり、さらには短期的に日本代表を率いた事もある。そのような経歴(つまりサッカーの現場に賭けて来た人生を送ってきた経歴)の人間が、「現場の強化」に口を出す事は、私は許せる。しかし、サッカーの現場以外で経歴を積んだ人間が、権力者として現場に口を出すのは、私は許容する事はできない。

 もし平田氏が、代表チームの出来に不満を述べたいのであれば、サッカー協会から足を洗い、ジャーナリストになるか、ホームページを開設し意見発表するかを選択する必要がある。

投稿時間 2003年09月18日
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