blog武藤文雄のサッカー講釈

11月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30

  過去の記事
  

  カテゴリー
  日記
講釈本編

日本代表
五輪
若年層
Jリーグ
女子
サッカー一般
海外
歴史
底辺
マスコミ
サッカー外

  ブックマーク
  武藤文雄のサッカー講釈
メインページです
blogトップ
blogトップに戻ります
日記バックナンバ
blogに移植中ですが時間がかかりそうなので、当面こちらからどうぞ

     検索


  

  Powerd by
  News Handler

■ 女子サッカーの今後 下

 女子代表敗退の講釈を継続する。

 多くの素質豊かな少女たちが、サッカーを志してくれたとして、最終的に重要になってくるのはトップレベルの環境整備だろう。その観点から、今一度今回の女子代表を考察してみたい。

 今回の女子代表チームの素晴らしさについては、既に述べた。選手たちが、鍛えられた組織戦を行いつつ、ここぞと言う場面で、これらの個人能力を発揮しようとする本当に見事なチームだった。
 これだけのチームを作り上げた上田氏の手腕は本当に素晴らしい。さらに、このチームの選手たちの多くはまだ20代半ば、このコンビネーションがよいチームの連携がさらに熟成されれば、次のワールドカップさらに4年後の五輪の好成績までも期待できると思われる。

 しかし、日本のサッカー界は、さらに年月をかけて代表チームの集中強化を行い、このチームの熟成を図るべきなのだろうか。現在の日本協会の財力からすれば、従来以上の合宿や遠征を組み(山本氏に自由自在に使わせた費用の一部をこちらに回すだけで存分な予算が確保される)、好成績を挙げた時には従来以上のボーナスを選手たちに提供する事は可能だろう。世界大会で好成績を得るためには、短期的な手段としてはそれは正しいと思う。
 しかし、長期的な観点から見て、代表チームだけをひたすら強化するのが正しいとは思えないのだ。
 やはり、強化の王道はLリーグ全体をよりレベルの高いものにしていく事のはずだ。真の強化は、合宿や遠征からは得られない。日々の厳しい連戦の中から、本当の強者が育ってくるはずだ。しかし、いくら資金豊富な日本協会でも、Lリーグ全体のレベルを上げていくための経済支援は事実上不可能。所属選手の生活保障は、各チームに依存せざるを得ない。これに1番カネがかかるのだから。
 ところが、団体競技のスポンサシップは、サッカーに限らず日本スポーツ界では非常に深刻な問題だ。個人競技の場合は少数の精鋭を鍛え抜く(経済的にもその精鋭たちに資本を集中する)事で、強化は可能かもしれない。個人競技ならば、日々の厳しい連戦を、海外転戦に求める事さえ可能なのだ。しかし、サッカーのような団体競技では、代表チームのみならず、国内リーグの各チームまで万遍無い強化をしなければならないのだ。
 ここでつらいのは、Jリーグと異なり、女子サッカーは自己完結した経済原理の確立(つまり観客やスポンサを集め、ビジネスとして成立させる)のが、かなり難しい事だ。見世物と言う観点からは、JリーグそのものがLリーグの最も強力な競合なのだ。


 日本協会は、視点を変えるべきだと思う。
 Lリーグにカネを落としやすい環境を作るべきなのだ。例えば、今の日本協会が直接所有している無形資産である「日本代表チーム」、間接的に所有している「Jリーグ」これらのブランドを、Lリーグにカネを出してくれる企業にも提供可能な形態を考えるのはいかがか。これは矛盾した提案だ。上記のブランドを現在利用可能な企業は、「それなりの独占使用権」を確保できるからカネを出している。つまり、Lリーグ出資者と言う新たな参画者に、その権利が分離されてしまっては、カネを出す意味が減ってしまう。
 つまり、方式の組み直しが必要になるだろう。男女のサッカーを組み合わせた商品として、改めて売りに出す事はできないかと言う事だ。非常に厄介な事だとは思うが、そこまで遡る事が、真の女子サッカーの強化は難しいのではなかろうか。
 
 一時のLリーグバブルが崩壊した以降も、堅実にチームを支えてきてくれた現在の各スポンサ企業には、いくら感謝しても感謝し足りない。そして、今回の女子代表の活躍で、新たにスポンサとなろうと言う企業も出てきているようだ。そのようなありがたいスポンサによりよい商品を提供する事。日本協会には、この機会を逃さず適切な改革を実施する事を期待したい。

投稿時間 2004年08月24日
コメント(1)  Track back(0)