blog武藤文雄のサッカー講釈

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■ 疑問が残るパワープレイ

 バーレーンの守備ラインはなるほど堅固。日本は攻めあぐんだ。これは仕方がない。しかし、後半半ば以降の山本采配には疑問が残った。

 後半立ち上がりから変化ある攻撃を続けた日本は、後半早々にエース格の石川を投入し猛攻を開始、再三好機を掴むが、バーレーンの必死な守備もあり得点できない。後半20分あたりだったか、石川が完全に右サイドを崩し、マイナスのグラウンダのパスをフリーの啓太(だと思ったが他の選手だったかもしれない)に、この試合最大の決定機と思われたが、啓太(?)は僅かにトラップが崩れシュートを打てず(それでも強引に打つべきだと思ったが)、中央にいた平山(か松井)にパスを出すがつぶされる。この場面以降、日本のリズムが狂い始める。闘莉王や啓太にミスパスが出始め、崩しに入る前にカットされ逆襲を許すのみならず、好機を掴めなくなったのだ。
 そして以降の山本氏の采配は裏目裏目に出てくる。まず松井と山瀬の交替。確かに攻めあぐんだ状態で、2列目からのすり抜け、進出が巧い山瀬の投入は妥当だが、先日の韓国戦以降鮮やかな個人技で変化をつけていた松井がいなくなる事で、攻撃に溜めがなくなってしまう。また山瀬自身があまりボールに触れなかったのは何故なのか。結果的に時計は回り、0−0のまま試合は進む。
 そして山本氏は3枚目のカードとして高松を起用。これまた納得できる投入だが、驚いた事に田中との交替。かくして、バーレーンは安心して日本の選択がパワープレイのみと精神的準備が可能になった。

 まあ考え方の違いとも言える。山瀬と松井の交替は、まだある程度時間が残っている段階ゆえ、山本氏はチームのバランス、配置を崩したくなかったのだろう。高松と田中についても、終盤点を取るための手段として、平山、高松、闘莉王のパワープレイの方が、田中のスピードドリブルより効果的と判断したのだろう。それらを否定しようとは思わない。事実、2度ほど好機を掴んだのも確かだし。
 しかし、私の意見は違う。このチームにおいて、「驚き」で敵DFラインを切り裂き得点を生み出す能力が高いのは、田中、石川、松井の3人。可能な限り、この3人を同時にフィールドに立たせ、変化を作り出すことが、得点への近道ではないか。それ以外の選手こそ、交替を巧く使って、この3人のために献身させるべきだと思うのだが。特に試合終盤の勝負どころで、エースの田中まで外すのは適切なのだろうか。
 いずれも豊富な選手層と、テスト未完了なチーム状態から来る、贅沢な悩みではあるのだが。

 0−0の結果は、猛攻をかけていただけにちょっと残念だが、あと5試合ある事を考えれば、決して悪い結果ではない。やはり、このチームはまだまだ未完成。予選をしながら、チームを完成させていく事になるが、まあいいのだろう。ちょっと気になるのはフィジカルのピークが、早過ぎたのではないかと言う事くらいか。
 それから、啓太と今野が激しいタックルをする度に冷や冷やする。この2人が警告累積になると、結構きつそう

投稿時間 2004年03月01日
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