blog武藤文雄のサッカー講釈

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■ 北本と近藤

 ギリシャ五輪代表戦。試合や練習も大事だが、たしかにパルテノン神殿くらいは見せて上げたいと思うが、もちろんそれは本題ではない。
 確かに不満が多い試合だった。もちろんロスタイムでのやられ方は最悪。そして後半、何度かあった好機に、石川、松井、山瀬らが、しっかりとしたプレイが出来なかったのは残念。中でも石川のここぞと言う時の集中の欠如には失望した。「できない選手」ができないのは仕方が無いが、「できるはずの選手」ができないと腹が立つのだよ。
 ただ、私がこの試合で最も感銘を受けたのは、北本のプレイ振りだった。

 負傷とアジアチャンピオンズリーグのために、守備の中核である闘莉王、阿部、那須を連れてこられなかった山本氏は、最終ラインの構成に苦心。右から徳永、茂庭、北本と言う編成で来た。
 本来センタをすべきプレイヤは上記の3人なのだが、茂庭がよくこなした。相変わらず、つまらないミスも多いが、カバーリングにせよ、敵FWとの対応にせよ、よい出来だったと思う。後半腕章を託されたのも、この人気センタバックへの山本氏の期待の現れだろう。
 そして、この日の本題の北本。ヴィッセルでのプレイ振りで、十分に期待できる選手なのは、もちろん知っていた。しかし、感心したのは、ぶっつけ本番と行っても過言ではないこの日の3DFが、見事な連係守備を見せてくれた事だ。北本は昨年何度か山本氏に召集されたが起用されたのは僅かに3試合。徳永、茂庭とは初めての組み合わせ。さらに年初から行われた大量召集合宿には選考されなかった。それでも、北本は見事な連係を見せてくれた。
 ここで思い出したのが、国立でのレバノン戦の近藤である。近藤はユース代表組で、五輪チームには上記の合宿が初選考。イラン、ロシア、韓国などとの準備試合やバーレーンラウンドは不出場。同じユース組の菊地の離脱により日本ラウンドで急遽呼ばれた選手。そのような意味でほとんどぶっつけ本番だった近藤だが、レバノン戦では阿部、茂庭と見事な連係を見せた。
 結局、山本氏の「守備ライン連係指導」が見事だと考えるしかあるまい。一昨年のアジア大会以降、実に多数の選手がDFラインで起用されたが、いずれの組み合わせでも(青木が入った時以外は(笑))見事な組織守備を見せてくれている。巷で言われているように、山本氏が「ジーコ氏後任」として最適かどうかについては、私は疑問視している。しかし、氏の「守備ライン連係指導」力が間違いなく高い。

 もっとも、完璧への道はもちろん遠い。ロスタイムの失点は、茂庭が敵FWに競りかけているにも関わらず、北本も競りに行ってしまったため。つまりほとんどが北本の責任だった。
 そして、近藤にしてもあのレバノン戦。大久保がすぐに同点にしてくれたからよかったものの、あのまま1−1試合が終わっていたら、あのワンプレイで(まだまだ若い身空にも関わらず)選手生命を絶たれるところだったのだから。

投稿時間 2004年04月21日
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