blog武藤文雄のサッカー講釈

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■ 五輪予選近づく

 アジアの国際大会の形式は、過去極めていい加減なものだった。ここ数年「これではいけない」と言う事で、非常に組織的な日程立案がなされつつある。具体的には、ワールドカップ予選、アジアカップ予選、アジアチャンピオンズリーグ、そして五輪予選については、ホーム&アウェイで、1年前から確定された日程で国際試合を運営していこうと言うもの。ところが、この日程があまりに杓子定規に決められているために、灼熱の時期の中東の砂漠や、極寒の時期の朝鮮半島などで試合が組まれたり、中2日で韓国とシリアとアウェイ戦をしなければならない国が出るなど、もう滅茶苦茶になっている。
 長い目で見れば、中期的な日程がしっかり固まって、各国のサポータがホーム&アウェイの試合を愉しめる事に越した事はないのだから、方向性は悪くないと思う。大事な事はそこに丁寧な修正を加えて無理を是正する事なのだが、AFCと言う組織には「丁寧な修正」と言う概念を期待するのは無理なのだろうか。このままの状態が続き「エーイ、面倒くさい、昔に戻してしまえ」的な乱暴な意見が出なければよいのだが。

 と言う事で、いささか旧聞になるが、五輪代表の反町監督が、五輪1次予選に向けた準備試合のUSA戦に向けての候補選手を発表した。直後に予選が始まるので、若干のメンバ変更は今後あるだろうが、当面はこのメンバが主体で五輪1次予選を戦う事になるのだろう。
 ところで、この世代の五輪代表は、現状では最前線だけは駒が薄いのが、面白くも悩ましいところ。。
 GKは西川が負傷離脱中だが、松井は西川離脱後の各試合でのプレイ振りはそう悪くなかったし、ユースの林などそれなりに人材はいる。もちろん西川が復帰すれば磐石。
 守備ラインは水本、青山と言う超大駒に、内田、福元、伊野波と言ったJでの実績組がいて粒揃い。この中では、千葉が再度選考されたのは個人的には予想外。千葉は昨年の2つの韓国戦で2試合続けて非常に質の低いなプレイに終始したからだ。よほどアルビレックスでのプレイが冴えているのだろうが。
 中盤は本田圭祐を筆頭に、水野、家長、谷口など既にJのトッププレイヤと言っても過言ではないメンバに加え、青山、梶山、増田らの好素材が揃っており、正に豪華絢爛。シドニーの際の中盤と比較しても、選手の多様性と言う意味では上回るのではないか(もっとも、当時既にセリエAのトッププレイヤになっていた化け物の存在感を、本田や水野に期待するのは時期尚早からもしれないが)。人材が豊富すぎて、枝村が外れると言う事態になってしまっている。昨秋中国、韓国と行った4試合の準備試合のうち、「2軍対応」したソウル韓国戦以外の3試合で、所謂中盤の真ん中3枚は、青山、梶山、増田で固定され、枝村を含むJで活躍しているトッププレイヤ達が起用された時間はごく短かった。別に代表監督は、全ての選手を航平に扱う必要はないし、求められるのは結果なのだから、まあいいけれどね。
 上記したようにFWだけは、(少なくとも現状では)駒不足。カレン以外にJで明確な実績を上げた選手がいない。左右頭いずれでもよいシュートを持つ平山、ドリブルと左足の一撃の前田俊介、加速後の足の速さは格段の苔口と、素質には恵まれた人材が多いのだが、皆伸び悩んでいる。豊富なMFを多数起用し、ワントップを考えるにしても、最も実績のあるカレンはそのようなタイプではない。反町氏も悩んだ上での若森島招集だろうが、彼も非常に愉しみな選手だがJではこれからだし。ここは平山の覚醒(あるいは減量)期待と言う事だろう。以前より私は平山には心底期待している。平山がそれなりに復調すれば、水野、平山、家長の3FWって凄いと思いませんか(と、言いつつ他のFWも皆いいよねえ...)。

 先般、アジア大会で惨敗を喫した際に、私は反町氏を強く非難した。サッカーとは困った協議で、どんなに努力して戦闘能力で上回ろうとも負ける事はある。そして北朝鮮は確かに強かった。また、あのアジア大会はこれから始まる五輪予選と比較すれば明らかに優先度が低い公式大会だった事も確かだ。けれども、あのアジア大会に向けての準備がどう見ても適切なものとは思えなかったのだ。
 日本サッカー界が育んだこれだけ強力な人材を指揮する機会を得たのだ。反町氏には、与えられた環境内で最適な準備を行い、完璧な予選突破を期待したい。

投稿時間 2007年02月13日
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