一緒に観戦していた友人が、「あ、カザフにシェフチェンコって言う選手がいますよ」と騒いだ時に、想い出した。昨日は8年振りと言ったが、そうだ5年振りだったではないか。確かに、あのフィリップ率いたシドニー五輪代表チームが戦ったカザフスタン五輪代表のエースストライカがこのシェフチェンコだった。
ともあれ、大事な大事な年の初戦、11日後の決戦に向けての準備試合だけに、なかなか評価の難しい試合。ここで体調がピークになっていても困るし、あまりに無様な内容を見せられると不安になるし、と言って手の内を全部見せる訳にもいかないし。と言う事でいくつか雑感を。
玉田が切れていたのは嬉しい。1点目は敵DFのミスでこぼれたボールをしっかりと拾い、利き足ではない右足で強シュートが打てるポイントに見事にボールを置いた。そして鮮やかな4点目、チーム全体で丹念にボールをキープしていた時間帯、阿部(後述)の思わず膝を打つ小笠原への展開、そして小笠原の完璧なスルーパス、完全に抜け出した玉田。しかし、ここまで抜け出しながらも国際試合ではなかなか決めきれないFWが多かった日本。玉田は違った、抜け出して最適な地点にボールを置き、得意の左足で低く押さえた強烈な一発。久保の回復にはまだ時間がかかりそうな現状、2005年は玉田がアジアを席捲する年になるのだろうか。
松田がセンタに入り、田中誠が外に開く守備網には違和感を感じた、常識的には逆だろうが、常識が通じないのがジーコ氏たる所以。ともあれ、久々の日の丸松田は悪くなかった。全軍に声を出しよく起点となっていた。この日くらい落ち着いてプレイしてくれれば、代表のレギュラを十分に任せる事ができるのではないか。加えてセットプレイでの前線進出、2点目もよかったが、中澤、福西、松田、鈴木の4枚に、中村が合わせる攻撃の威力は相当なものがあるだろう。北朝鮮戦での出場の確率は(宮本の替わりか、田中誠の替わりかはさておき)相当高いのではないか。
ジーコジャパンでいつも「課題」として議論される両翼。
加地は積極的な前線進出で好機を演出した。ただし、気になったのは、3DFでつないでいる時に、常に前に張っていた事。このポジションは引き過ぎず敵DFを押し込む事は重要だが、あそこまで前に上がりっ放しではよい体勢でボールを受けるのは難しい。
アレックスは直接FKこそ決まったが(「決めたが」とは言い難い得点だった)不出来。中途半端な守備振りと突破できないドリブル。得意のアーリークロスも影を潜めていた。
2人とも「本番」の北朝鮮戦では体調を上げピークに持っていくつもりだろうから、割り引いて考える必要はあろうが(もっとも、この2人の「ピーク時のプレイ」って、どのようなプレイなのか、イメージがわきづらいのだが)。
A代表デビューの阿部。短いボールで組み立てる遠藤を後方にして、自らは前方に飛び出しながら、比較的長いボールで展開、上々の出来だった。上記した玉田の得点の起点となるプレイはお見事。ただ、ここは選手層の厚いポジションだけに、レギュラ奪取は苦しいか。選手層の厚いところで新しい選手を試し、薄いところでは試さないのも、ジーコ流なのか。
同じくデビューの大黒。このストライカは味方が好機を演出してくれて活躍できるタイプだが、投入された時間帯が遅かった事もあり、周囲が「休憩モード」に入ってしまっていたのが気の毒。同じタイミングで、(例えば小笠原→藤田、アレックス→本山、加地→西など)積極的交替策がありチームが活性化されていれば、面白かったと想うのだが。
