blog武藤文雄のサッカー講釈

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■ マリノス、済南に散る

 ロスタイムが7分と言うのはないだろう。自分で時計をカウントはしていなかったが、最低でも10分はあったように思えたのだが。もし、そこまで取らないならば、終了間際に、マリノスの誰とも接触していないゴールキーパが足を痛めた振りをした場面など、即退場にして欲しいものなのだが。
 もっとも、トドメはそのわずか7分間に食らったのだけれども。
 
 審判セットが韓国人なので、そう不公平にならないだろうと期待していたのだが甘かった。いやいつも述べているが、不公平ではないな、基準が違うのだ。もはや、アジアの審判基準とJリーグの審判基準は、全く異なるスポーツのそれとなりつつある。ジーコ氏との心中以上に、モットラム氏との心中の方が日本サッカーにとってマイナスにすら思えてきた。
 この試合に関して痛かったのは、奥と主審の相性の悪さ。特に先制後、山東が猛攻した時間帯。マリノスが逆襲をしかけた際に、奥が得意のすり抜けで入れ替わる度に、ファウルを取られた。韓国にはあのようなすり抜けをできる選手が少なく、主審は「ああも見事に抜けるからには、手で敵を押さえているに違いない」と判断したのだったりして。
 さらに大橋、大島、安貞桓が、敵の激しいタックルでほとんどボールキープできなかった。ここも、J基準ではファウルとなりそうな場面が多かったのだが。特に安は苦しい時間帯でも自らの得点を狙い強引に前進する分、敵にボールを取られるリスクも高く、再三山東の逆襲速攻の起点となってしまった(もっともサイドネットを襲ったロングシュートなど、この選手は本当に諸刃の剣なのだが。
 せめて、坂田か清水がいれば、自ら動く事でボールを引き出せたと思うのだが、2人ともコンディションが整わなかったようで、ベンチにも入れなかった。さらに不思議なのは山瀬の不在。終盤「10番の山瀬」が出てきたので、期待したら顔が違った。ここで「普段10番をつけている方の山瀬」を使わないと言うのだから、この移籍はますます意味不明だ。
 かくして、リードした後の前半に押されっぱなしとなり、それでも中澤を軸によく跳ね返していた。前半をしのげれば敵も攻め疲れると期待していたが、左サイドの崩しから見事な得点を決められてしまった。結果論だが、発熱していたと言うドゥトラの起用が裏目に出てしまったが、ドゥトラとの心中はいたしかたあるまい。

 後半、山東にすっかり引かれ、敵FWのしつこいチェックと併せて見事に守り切られた。露骨な時間稼ぎもあったが、審判の判断基準を読んでの事、相手が一枚上だったとしか言いようがない。
 それでも、中澤、久保、隼磨、山瀬弟が決定機を掴むもあと一歩決めきれず。久保が登場した場面の期待感は相当、体調もよさそうで、敵DFにかきだされたシュートもなかなか。先週のサンフレッチェ戦に起用できれば、試合勘の意味でもよかったのだろうが、あの試合は1−0リードで守りきる試合になり使えなかったのが痛かったか。
 
 悔しくてたまらないけれど、本当に面白いタイトルマッチだった。リバプール−チェルシーも、PSV−ミランも凄かった。しかし、当事者意識と言う意味では、この悔しい敗戦はこの2試合以上に興奮する試合だった。
 この試合を観ると、中国にも(いささかラフではあるが)判断力が高い選手がいるのに、代表になるとどうしてああもつまらないチームになるのかが少し不思議になった。
 
 それにしても、どうしてクラブがアジアで勝てないのか。こう毎年、負け続けているのだから、不運で片付けてはいけない。日程だ、審判だと、我々野次馬は愚痴を垂れていればよいかもしれない。しかし、日本協会は愚にもつかぬ育成方策を検討する前に、「何故クラブチームがアジアで勝てないか」を分析し、対策を検討するくらいしたらいかがか。

投稿時間 2005年05月11日
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