U19日韓戦。閑散とした国立競技場で、面白い試合を堪能するのは、何とも言えないノスタルジアを感じ悪くない。たとえ、タイミングを外した耳障りな黄色い歓声があったとしても。もっとも、最近のドタバタを見ていると、近い将来A代表の試合をこのような閑散とした雰囲気で見る事になるのではないかと、恐怖感を抱くが、それは今日の本題ではない。
全くの偶然だが、私の席のすぐそばに、高名なユースウォッチャ及びその仲間の方々が座っておられた。さすがに平山、カレン、増嶋あたりは知ってはいた私だが、他の選手はほとんど知らなかったので、皆さんにそれぞれの選手の経歴を教示いただけて、大変助かった。例えば4番の冷静で対敵能力に優れたDFは水本と言う三重高校出身のジェフの選手だとか、10番の周囲がよく見えショートパスのタイミングと精度が絶妙なMFは中山と言う鹿児島城西高校出身のサンガの選手だとか。
試合そのものも面白かった。韓国に負けるとむしょうに腹は立つ。特に選手個々の個性と能力をお互い発揮させる事を狙わず(例えば、苔口の驚異的なスピードを活かすとか、中山を前に向かせてプレイさせるとか工夫すればよいのだが)、単に選手を並べただけのサッカーで、終盤押し込みながら点が取れなかっただけに残念さはひとしお。しかし、各選手の自主性に任せるA代表の方針に準拠した戦い方をしていたのだからやむを得まい。練習試合で何回負けても、世界大会でさえ勝てれば、過去は不問にしよう。ユースだったらね。
ただ、非常に不安に思ったのは平山のプレイ振りだ。色々な事をしようとし過ぎる。
後方からのロングボールを受けるために引いてくるのはよい。しかし、そこで(単独突破に切り替えた場合はさておき)味方にリターンを返すとその味方と連携して(時に左右に開き!)突破を狙おうとしたのには失望した。現時点での平山はそのようなプレイを絶対にすべきではない。今は、リターンを返したら敵陣近くに走りこみ、味方からのパスを持ち自らは得点を狙うべきだ。
またペナルティエリア近傍でボールをもらい、敵DFを引き付けて、味方へのラストパスを狙うのもがっかりした。今は、必死にマークしてくる敵DF(それが複数であっても)をいかに出し抜いて、シュートに持ち込み、得点を奪う事に専念すべきだ。
この選手の類まれなる素質、能力は、その得点力にある。そして、その得点力を存分に発揮できるタレントは非常に稀少なのだ。まだ若いのだから、その最も得意でかつ稀少な素質、能力を、より磨く事が重要だ。本人の自覚と周囲の適切な指導を切に期待したい。
