ところが、問題を解きながら、ごくごく基本的なところで悩み始めてしまったのだ。それはスローイン時の足の位置。ご承知のように
両足ともその一部をタッチライン上またはタッチラインの外のグラウンドにつけている(第15条より)と、ルールで規定されている。したがって、極端な話、両足のかかとのあたりが、ラインに少しでもかかっていれば問題ない事になる。この事自体は昔からわかり切っている事だ。
では何を悩み始めたか。それはボールをラインを割ったか否かの基準を定めたルールと、スローイン時の足を定めたルールの微妙な考え方の違いについてだ。
ボールがラインを割ったかどうかのルールも、ご承知の通りアウトオブプレイになるのは
地上、空中を問わず、ボールがゴールラインまたはタッチラインを完全に越えた(第9条より)と明確に規定されている。これは得点の場合も全く同じで、
両ゴールポストの間とクロスバーの下でボールの全体が完全にゴールラインを超えたとき得点となる(第10条より)と規定されている。このアウトオブプレイと得点それぞれもケースのルールにおける考え方を意訳すると、
エリアの境界線を示すラインはそのエリアの一部である(第1条より)と規定されているので、公式試合のフィールドの大きさである105m×68mと言うのは、ラインの外寸の寸法になると理解していいのだろう。
これって、冷静に考えると、何か矛盾していると思いませんか?
上記したスローインの時は「両足がいずれもラインを踏んでいればよい」と言う事は、言い換えると
すべてのライン幅は12cmを超えてはならない(第1条より)と規定されている(公式戦では12cmが奨励されている)。つまり、スローインは、「フィールドに『ほんのちょっとだけ』入ったところで投げてよい」と言う規定なのだ。
もし、スローインの時のルールが「両足ともその一部がラインの外のグランドについている事」だけだったら、少なくともアウトオブプレイの概念とはそう矛盾はない。「両足の一部がフィールド外に出ていなければならない」と言い換えられるからだ。
誤解されては困るが、だからと言って「スローインのルールを変えろ」などと語ろうと思っている訳ではない。このような「いい加減さ」が、サッカーのルールのいい所だと思うし。いや、むしろ、最近のオフサイドや退場に関する一連のルールの改悪は、このような「いい加減さ」を無理に減らそうとしている事によるのではないかと思っているくらいだから。
ただ、歴史的な経緯には興味がそそられる。もしかしたら、このスローイン時の足の位置を定めたルールと、ボールがアウトオブプレイになるルールは、別な過程で成立してきたものなのかもしれないなどと考えるのは、また愉しいではないか。
