blog武藤文雄のサッカー講釈

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■ トリニダードトバコ戦を前に

 トリニダードトバコの監督は、あのクライフオランダのストッパだったレイスベルゲンとの事。30年前にテレビでしか拝めなかったスターが、このような形で眼前に来るのだから、サッカーの歴史って本当に面白いものだと思う。

 次に追加6選手について。
 鈴木啓太は今野の代わりと言う位置づけか。アテネ五輪代表からの落選以降も、着実にレッズで活躍、成長、今ではA代表に選ばれても、何ら不思議ではない存在感を持つに至った。闘莉王、坪井との連携と言う有利さもあり、このまま定着する可能性も高い。
 中村直司と山瀬。これはいかにもオシム氏好みの「飛び出せる選手」、近い将来羽生とポジションを争うのか。ただ、2人とも実績は相当なものがあるものの、中村は今シーズンの調子はもう1つの感もあり、山瀬は長期に渡り負傷に悩まされていただけに、少々驚きの選考となった。いずれにせよ、オシム氏とては、このタイプの攻撃兵器は必須と考えているのだろう。
 坂田についても素材の優秀さは間違いのないところ。瞬間的なスピードで裏に抜ける事ができるのみならず、美しいフォームからインステップキックの強いシュートを打てる。こちらも、負傷が多く、ここのところ継続した活躍はできていなかったのだから、素材の優秀さでの選考と言うところか。
 栗原と青山は若手選手の中で「強さ」と「守備の工夫」が同居した選手。青山については元々五輪代表を一足飛びするのではないかとの予測もあったのだが、昨日の中国戦から直行合流とは恐れ入ったものだ。西川は相当刺激を受けているに違いない。
 この6人は、実質的にはジェフやガンバの選手の選考が可能であれば、選ばれていない可能性もあったのかもしれないが、逆に考えれば絶好の好機と言う事になる。それぞれ「素材」には間違いないので、この好機を活かして欲しいところだ。

 一番気になるのは、オシム氏がトリニダードトバコ戦とイエメン戦をどうつなごうとしているのかだ。随分前にオシム氏が「トリニダードトバコ戦は無い方がよかった」と言う趣旨の発言をしていたようだが、なければないで随分困った事になったような気もする。もしこの試合がなければ、イエメン戦は12日のJが終わってから、中3日で正に「ぶっつけ」で臨む事になっていたはず。そのような意味では、この試合があった事で「不完全ながら少々の準備ができた」と言う事見方もできると思うのだが。ともあれ、「複数クラブの選手が呼べない準備試合を1週間前に行い、1度解散して中2日でリーグ戦を戦い、さらに中3日で重要なタイトルマッチを戦う」と言う日程は、やはり何とかしなければならない。もし、オシム氏が「代表選手は12日のリーグ戦の出場は勘弁して欲しい」と言う要求を出してきた場合、日本協会はどうするつもりだったのか。少なくとも、この試合のために、ガンバの選手がリーグ戦に出られなかったよりは、正当な要求に思えたりして(誤解されては困るが、私はそうは思っていない、アジアカップのこの相手ならば、J優先が妥当だと思っている)。
 不思議なのは、この滅茶苦茶な日程にも関わらず、私が知る限りイエメン戦への不安を述べている人がいない事。私だって常識的には、よほどの事がない限り、勝ち点を失う事はないと思うよ。でも、レバノンは2年前のワールドカップ1次予選では地元でUAEに勝ったり、敵地でタイと引き分けたりしているのだ。全くのアウトサイダとは言えない。
 今さら言っても仕方がない事であり、オシム氏と選手たちの奮闘を期待するしかないのだが、どうにも気になる日程問題である。いつも述べている事だが、本質的にはJ1のクラブ数を16に減らすしか方法はないように思えるのだが。

 ともあれ、まずは明日のトリニダードトバコ戦。長谷部や大悟や隼磨の作ったチャンスを、寿人や達也が次々と決める爽快な試合を期待したい。

投稿時間 2006年08月08日
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