どうやら日本国内は高校選手権の話題で持ちきりらしいが、先日申し上げたように私は異国で本業に励んでいる。実は訪問地は、合衆国はラスベガス。世界屈指の歓楽都市だが、初めての訪問である。たまにはサッカー以外の紀行文でも書いてみよう。
手軽にギャンブルを楽しめることで有名な都市だが、なるほど、町中のホテルに大掛かりなカジノがついており、スロットはもちろん、カードやルーレットがどこでもできる。ディーラのお姉さんをからかいながら(からかわれながら)スティーブ・マックィーン気分など味わえる訳だ。熱くならなければ、カネもそんなにかからない。このあたりは、カジノの数の多さにはあきれたが、まあ想定範囲内だった(待ち合わせの度に時間つぶしで、ついスロットに手を出してしまうのは問題だったが)。
しかし何より驚いたのは、繁華街に林立する高級ホテルの外装デザインの無思想性である。当然ながら、いずれの外装もそれなりにカネがかかってはいる。しかし、いくつかのホテルは、何と世界各国の有名観光地をそのままパクって来ているのだから凄い。具体的にはリアルト橋、コロッセオ、エッフェル塔(最初通天閣かと思ったが同僚によると、エッフェル塔らしい)、自由の女神など。中でも究極は、ピラミッドとスフィンクスをデカデカと外装にしているホテルの名前が「ルクソール」なのは、驚きはもちろん、笑いすら通り越して、脱力感を感じた。
この無思想性と言うか、ド派手大好き主義については、スケールこそ異なるが、極めて乱暴かつ強引な喩えだが、中部地方によく見受けられるラブホテルの外装を思い出したりして。ただし、同じホテルでも、ラスベガスでは「高級ホテル」の外装デザインであるところが、決定的に違うのだが。
一方で、それらの「高級ホテル」地域で催されているショーのレベルの高さが、また流石なのだ。誰も私のショーについての講釈は期待していないだろうが、あれだけスタイルが良くて踊りが巧い女性が林立する迫力は相当なものだ。しかも、そのようなショーがこの都市中各地で無数に行われているのだから。最高級と言われているいくつかのショーは、予約が一杯で見る事ができなかったが、そこまでのレベルに到達していないと思われるショーでも十分に愉しむ事ができた。
さらに、ちょっと感激したのは、最高級ホテルの横の人工池で毎日15分おきに行われていると言う噴水のショー。サッカーならどんな状況でも、日本語で記述するべく努力するのだが、あの噴水の見事さの描写は私の手に余る。手に余るのだが、本当に見事な美しさだった。
サッカーと言うビジネスは、色々奇麗事を言おうと思えば言えるけれども、最後の最後は娯楽の切り売りに尽きる。そうである以上は、競合となる商材は、他の娯楽全てのはず。そう考えてみると、サッカービジネスで食おうとする人ならば、1つの究極の競合の1つとして、ラスベガスを訪ねても良いのではないか。
野洲高校を見そびれた負け犬の戯言でした。
